メチルスルフォニルメタン(MSM)

メチルスルフォルニルメタン(=MSM、またはジメチルスルホン(DMSO2)ともいう)は、有機硫黄化合物の一種で、ジメチルスルホキシド(DMSO)の酸化物です。主に樹木などを原料に製造される白色の結晶性の物質で、硫黄元素を30%程度含有しています。揮発性、水溶性、無臭、微苦味などの性質を持ちます。自然界に広く存在し、牛乳などの食品、スギナ、藻類、動物の副腎髄質などに含まれています。

  • 体内での動き

    システインやメチオニンなど含硫アミノ酸の構成要素である「硫黄」の供給源となるほか、膝変形関節症患者を対象としたヒト試験において、痛みと身体機能の指標の改善、疼痛指数、膨潤指数などの改善、鎮痛剤の使用の減少などが認められています。また硫黄として、間接的に有害ミネラルを解毒する働きが認められます。

  • 注意点

    ・短時間、適切に摂取した場合に安全性が示唆されます。
    ・経口摂取により吐き気、下痢、鼓腸、頭痛、疲労感、不眠、集中力の欠如が起こる可能性が知られています。発疹、アレルギー症状が起きることもあります。
    ・妊娠中、授乳中の使用は避けた方が良いと考えられます。
    ・局所使用の安全性については信頼性の高い十分なデータが得られていません。

  • 摂取方法

    MSMを2000mg以上摂取すると、関節痛を緩和する有用な効果があります。

  • 安全性

    ・変形性関節症患者を対象とした臨床試験の結果から、MSM 3000mg/日、12週間の経口摂取はおそらく安全であると考えられています。
    ・季節性アレルギー性鼻炎を対象とした試験の結果から、MSM 2600mg、30日間の経口摂取はおそらく安全であると考えられています。
    ・MSMをラットに経口投与したときのLD50(50%致死量)は5g/kg以上です。

  • 医薬品との相互作用(禁忌情報)

    特に知られていません。

1件中 1〜1件目
並び替え
表示切替
1件中 1〜1件目