パントテン酸(pantothenic acid ビタミンB5)
パントテン酸は多くの食品に幅広く存在する水溶性ビタミンで、腸内細菌からも合成されています。パントテン酸の働きは体内の広い範囲に及び、全身の健康維持に寄与します。
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体内での動き
パントテン酸はコエンザイムA(CoA)という補酵素の構成成分として、多くの代謝過程で中心的な役割を担っています。CoAは3大栄養素からエネルギーを作り出す時に140種類以上の酵素の重要な補酵素なっていますので、パントテン酸はエネルギー代謝に必須のビタミンです。また、パントテン酸はHDLを増やしたり、抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成、免疫抗体の合成、薬物の解毒作用などにも関わっています。
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注意点
パントテン酸が不足しているときは、他の栄養素も同時に不足していることが多く、パントテン酸単独の欠乏症を見極めることは難しいとされています。
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摂取方法
RDAは子供は約5mg、大人は10mg。治療を目的とする摂取量の範囲は250〜500mgもしくはそれ以上。加工食品を食べる人、ストレスの多い人、アレルギーのある人はより多くの摂取が必要です。一般的には1日2回、250〜500mgが安全で効果があるとされています。B群のビタミンには相互作用があるため、同時に摂取すると、それぞれの効果が高くなります。
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安全性
用量を守って摂取するなら、一般的に安全です。1日の推奨量は成人の場合5mgです。多量に摂取しても安全ですが人によっては下痢のような症状が出る場合があります。大量摂取による毒性は知られていません。
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